『カラマーゾフの兄弟(上)』 ドストエフスキー 新潮文庫

不幸なことに、これらの青年たちは、生命を犠牲にすることが、おそらく、数限りないこうした場合におけるあらゆる犠牲のうちで最も安易なものであることを理解していないし、また、たとえば、青春に沸き立つ人生の五年なり六年なりを、辛い困難な勉学や研究のために犠牲にすることが、たとえ自分が選び、達成しようと心に誓った同じその真理や偉業に奉仕する力を十倍に強めるためにすぎぬとは言え、そういう犠牲は彼らの大部分にとって例外なしに、まったくと言ってよいくらい耐えきれぬものであることを理解していないのだ。(P60)

私が本を読む目的は、前を向く力を得るためだと思っています。生活を楽しく豊にするためです。
しかし最近は、教員という職業柄、生徒たちを前により高度の真理を示してみたいという欲みたいなのがでてきています。(生徒はそういう話を喜びますしね。)だからかな、最近自分が大切なものを失って、性格がすさんでいってしまっているのは。。引用と関係なくなりましたが、改めて今の自分を見直してみなければと思いました。


カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)