『悼む人』 天童荒太 文芸春秋
彼女は、人物の分析よりも、その人と会って自分が何を得たかが大切ではないか、と問いかけてきた。「静人は、あなたにはどううつったんです。あなたには、何を残しましたか。」(P253)
以前、梅田さんの本の引用から、「日本では、対象の悪いところを探す能力が評価される傾向が強いため、そういう人が多い。」というエントリーを書きました。『ウェブ時代をゆく』 梅田望夫 ちくま新書 - 金言集
今回の引用文では、対象の良い部分に目を向けるとどうなるのかという因果関係が明確です。自分が何を得たのかということに焦点が当たるので、自然と相手の良いところと自分との関わりに目を向けることになります。つまり、相手の良い部分に評価の焦点が当たる。こういった基準で人間関係が構築できればいいなと思います。
- 作者: 天童荒太
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/11/30
- メディア: 単行本
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