『父の詫び状』 向田邦子 文春文庫

どんなに好きなものでも、気持が晴れなければおいしくないことを教えられたのは、この鰻屋だったような気もするし、反対に多少気持はふさいでも、おいしいものはやっぱりおいしいと思ったような気もする。どちらにしても、食べ物の味と人生の味と二つの味わいがあるということを初めて知ったということだろうか。(P98)


あまり区別できていなかったような気がします。「みんなで食べればおいしいね☆」です。

引用文と関係ありませんが、帰国して気づいた日本人の特徴に、「おいしい」と口にする回数がすごく少ないというのがあります。


新装版 父の詫び状 (文春文庫)

新装版 父の詫び状 (文春文庫)