『フューチャリスト宣言』 梅田望夫/茂木健一郎 ちくま新書 3

茂木:形而上学的にすぎる「あるべき論」を立てるのではなく、人間というのはこうふるまうものだと理解した上で、人間社会はおそらくこういう方向に向かうだろう、というある種のビジョンや見通しを立てる。(P41)

茂木氏はイギリスについて話されています。そして、基本的に「あるべき論」を立てるのは、日本だと設定されていると思います。海外の場合、宗教に忠実な「あるべき論」がある一方で、テロリズム、政治暗殺、贈賄、横領などの不正に対しても一定の許容層というか諦観層はいると思います。こういった現実的な世界観は日本にいてもわかる人は多いと思いますが、海外に出ると動かしようのない現実として目の前に現れます。大切な視点だと思います。