「原油高 → 燃料コスト高 → 補てんすべし」

燃料費対策が漁業の実態に合うかどうかという話の前に、
 私としては魚の値段が上がるというなら、別段対策をする必要
 もなく、そのまま市場メカニズムを働かせて、
 魚の値段を上げてしまえば良いと考えています。

 というのは、漁業には流通改革をして改善できることが
 山のようにあるのですが、短絡的に補てんという形を
 とってしまうと、古い流通制度が残ってしまい、
 流通改革が一向に進まないからです。

 漁業の流通問題として最も大きな課題は、漁港から私たち
 消費者に届くまでの流通中間マージンが大きすぎる点です。

 例えば、鯛の浜値は以前の1万円台の価格から今では1000円台
 にまで割り込んでいます。すなわち、漁民が受け取る金額は
 1000円台ということです。

 しかし、これが私たち消費者の手元に届く頃には、4000円台
 の金額に跳ね上がっています。最終価格の約75%に当たる
 3000円分は、漁港より外側にある流通マージンとして加算
 されているというわけです。

 中国産のふぐなども同様に、漁港では1キロ1000円台で
 買えるものが、消費者の手元に届く頃には1キロ1万円ほどに
 なっており流通中間マージンが大部分を占めている状態です。

 燃料費を補てんする前に、このような流通上の問題を
 解決するべきだと私は思います。
http://www.ohmae.biz/koblog/viewpoint/1160.php

私は、テレビや新聞を全くと言っていいほど見ませんが、ここまでの質の情報が得られる確率がネットに比べて大変低いからです。自分が信頼できる情報を短時間で得られることは、ネットから受けている大きな恩恵ですね。私も基本的には価格は市場に任せるべきだと考えていますが、政治や経済に関して仕事が直接関係していないため、ここまでの考察をする時間はなかなかありません。政治家にはシンプルで分かりやすい政策説明をしてほしいものです。